忙しい週末 [アート]

17日は
四季毎に旧鳳来町湯谷温泉近くの
私のアトリエで開催している
野草料理の会の試食会。

野草を摘みながら
アトリエに向かう。
多米峠近くの林で平茸を採取していると
突然、隣の大木が倒壊
慌てて道路まで逃げると
道路の片側が倒木で封鎖されている。
直ぐに渋滞が始まる。
行き掛かり上、110番し、
しばらく交通整理。

今日の収穫は春の七草は予定通りだが
真冬だというのに
平茸、榎茸、木耳と三種類の茸。
特に、平茸は危険満載な上、大豊作。

昼近くにアトリエ到着。
さっそく試食会。
とは言っても、今日は来週の本番のための試食。
採ったばかりの雑草を湯通し、
正月の残りの餅を囲炉裏で焼くだけ。
しかし、人はそれだけで
充分に幸せになれる。

帰りがけに
豊川市桜ヶ丘ミュージアムで開催されている
「豊穣なるものー現代美術in豊川」を見る。
幸せにもなれないし、豊穣でもないが
旧クリーニング店の古民家(長屋)の
インスタレーションと
旧豊川信用金庫の古い金庫の扉には
存在感を感じた。
(残念ながら金庫の扉は作品ではない)

明けて18日。
マフラーをミュージアムに落とし
受け取りに出かける。
最近、歩くことが楽しく
飯田線で出かける。
列車の時間合わせで
豊橋駅近くの老舗画廊喫茶へ
ライカマニアの素人カメラマンの作品を
サラリと見て
9時57分の飯田線に乗る。

土産物店が立ち並ぶ表参道を抜け
総門から初詣客でまだ賑わう境内を歩く。
裏門から海軍工廠の慰霊塔
そして稲荷公園を対角に横切り
茶室の木立を歩けば
ミュージアムは目の前。

歩かなければ
おそらく一生通ることのないルート。

がらではないが
小田和正の

あの日 あの時 あの場所で
君に会えなかったら
僕等は いつまでも
見知らぬ二人のまま… である

マフラーを受け取ると
そこに、美術評論のS氏が
しばらく展覧会について意見交換。
そこで、豊橋のギャラリーサンセリテでも
現代美術展を開催しているとのこと。
そういえば、私の作品も展示しているはず
と思い出した。

帰りによることにする。
その前に床屋を予約。
一時間後でお願いする。
同じ道を帰り、飯田線、渥美線を乗り継いで
柳生橋近くの行きつけの床屋へ。

そこから、再び歩いてサンセリテへ
入ってみると
私の作品は38年前の
東京での初個展の作品。

味岡松岡.jpg
全体.jpg

回りに飾ってある、若い作家たちが
生まれる前の仕事だ。
長く歩いてきたものだ。

見ている間に
岡崎市美術博物館で18日が最終日の
「そこに在るということー歴史・美術にみる存在の印ー」展が
面白いとのこと
今日はこういう日なのだと
市内循環バスで豊橋駅へ
名鉄で東岡崎、再びバスで30分の
岡崎市美術博物館へ
乗客は私一人。
来館者が激減と聞いていたが
さもあらん。

運転手と私だけの長い二人旅
吹きさらしのバス停に
一人寂しく降りる。
次はきっと車でくるだろう。
階段を上り、再び下って
チケットを買う。

殆どが収蔵作品だが
展示構成が秀逸なのだろう、
縄文時代からマン・レイ、マルセル・デュシャンまで
面白かった。

単独美術館ではないゆえの
学芸員の悩みはあるだろうが
美術博物館であるからこその
収蔵品を組み立てての展示構成は
学芸員の力量が感じられる。
終わってしまったのがざんねんだが
好企画である。

それにしても
地方、それも美術博物館なのに
ダダやシュルレアリスムの世界的な作家の作品が
何故、ここにあるのだろう…
その目的や意図は…
一つの疑問は残った…

帰りもバスと電車で帰るつもりだったが
会場でAちゃんに偶然出会った。
送りましょうかと言われ
帰りは
楽をしてしまった。ありがとう。
おかげで「笑点」にも間に合った。

それにしても
よくぞ、回ったものだ。
しかし、無理は少しもしていない。
車になれてしまうとなかなか
こんな一日は体験出来ないだろう。

「忙しい週末」のタイトルで書き出したが
偶然にまかせたまま
少しも忙しくはなく
実にゆったりした週末だった。


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