愛知ノート 抹茶碗焼成完了 [アート]

愛知ノートのために焼成を依頼していた
抹茶碗が昨日窯から出た。

すべて釉薬は使用せず
1250度の還元焼成を依頼した。

全て同じサイズ
高さも口径も板造りで揃えたが

溶けたものあり
崩れたものあり
極端に縮んだものあり
割れたものあり
石が露出したものあり

土それぞれの素性で
様々に結果が出て面白い。

抹茶碗1.jpg

末茶碗2.jpg

設楽と足助の
砂婆土は可塑性が全くなく
澱粉糊を使って粘りをつけ
成形したため
焼成で崩れると思っていたが
溶けて出た。

渥美半島の赤沢は
海岸で塩分が含まれたためか
完全に溶けてしまった。

篠島も同様なのだが、
たった10cm採取場が違うだけで
溶けたり原型を保ったりもする。

土の色の多くは鉄分である
鉄分はどこにでも進入し易く
白い土は求めがたいのだが
さすが瀬戸に近い猿投は
当たり前のように白く
縮みも少なく
耐火度も高い。
瀬戸が一大窯業地帯である
所以である。

陶芸的に考えれば
溶けてしまった土は
釉薬として利用でき
もう少し低い温度で焼成すれば
胎土としても使える。

思う通りにならない土を悪い土
思い通りになる土を良い土
と判断しがちだが
判断は作為である。

良い土、悪い土などはない
使う人間しだいなのだ。

それは効率の問題であり
経済の問題である。
芸術の問題ではない。

いつまで見ていても
見飽きない。
展示が楽しみである。


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