A4からA5になって「そう」41号発行  [出版]

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「そう」も今号で11年目の冬。
本来は、春を迎えたいが、弱小出版社に、おいそれと春は巡ってこない。
「そう」の創刊は2003年12月発行の冬号。
そのため、記念日に春は永遠に訪れない定めと、
あきらめてはいるが、絶望しているわけでもない。
とにかく、納得できる本を作り続ければいつか春がくる。
そのためにもと、思い切って、A4からA5に判型変更した最初の号だけに、
編集作業は激増。

追い込み作業の最中に
印刷関連のデザイン展の公募の審査を
ブックデザイナーの祖父江愼さんと二人で行った。
最近、出版不況が激しく、
ブックデザインの仕事も減少していると聞いた。
中央も地方も季節は厳冬。
しかし「冬来たりなば春遠からじ」と信じるのみ。
根拠はないが…
 
「そう」判型変更にあたり
編集長の独り言

三遠南信応援誌「そう」は、
2013年12月10日発行の第41号から、
創刊以来のA4がA5となり、頁は160頁、約倍となって、再出発した。
創刊以来10年続けたサイズなので、決断するまで随分迷った。

「そう」の編集は、毎号一つのキーワード(漢字1文字)を決め、
その漢字が含まれる話題をひねり出し、紹介してきた。
これまで、取り上げた話題は、前提1見開きで企画した。
ところが、取材してみると、想った内容と若干違っていたり、
写真素材が不足する場合があった。
それでも、頑なに一見開きで編集してきた。
そのため、頁構成が若干、単調になりがちだった。
予算上総ページ数が動かせず、そんな状況に甘んじてきたが、
創刊10年を期して、判型を2分の1にし、頁を倍増することで、
より内容を生かした頁構成が可能となるようにと決断した。
これからは、2頁から、6頁、時には8頁まで選択できるようになり、
誌面はダイナミックになるだろう。

とは言っても、次回から取材陣は大変になる。
頁数を決めずに取材するということは、
取材先から、どれだけ面白い話題、写真を引き出すか、
その能力が問われることになる。
その事そのものはこれまでと変わりはないが、
そもそも、私たちの三遠南信地方には、
単純比較で、全国的に、他を圧倒するような素材はそう多くない。
それを読者の方々に紹介するにあたって、興味深いものにするのは、
ひとえに、取材スタッフの
素材に向かう視点、意気込みにかかっている。

これからは、その結果で扱いが変わることになる。
良い意味で編集スタッフの間で競争が始まるだろう。
読者の皆様には、より良い紙面をお届けできることとなり、
スタッフの力もアップする。
これが、編集長としての判型変更に秘めた願いなのだ。

「そう」の10周年記念に
山本宏務写真集 晴れの日と常の日と
を発行した。

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表紙のデザイン。制作中の明朝体でタイトルを紙面一杯にし、表と裏が反転し、晴れと常に。

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カバーのデザイン。山本宏務氏の写真は何気ない人々の生活を見事にとらえている。

詳細は 春夏秋冬叢書「そう」
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