顔に見えてしかたがない [顔]

「そう」41号の「形の旅」で
ふと出かけた鳳来湖で
仏頭に見えた岩を紹介した。

ダム湖に姿を見せた仏頭

豊川は愛知県北設楽郡設楽町段戸山を源とし、長篠城址付近で宇連川と合流したのち、豊橋平野に流れ、三河湾(渥美湾)に注ぐ。流域はかつて旱魃に悩まされ、東三河の水瓶として造られたのが「宇連ダム」で、せき止められた人造湖「鳳来湖」は渇水期にはしばしば干上がり、平成二十五年八月にはとうとう貯水量が一%を切った。
湖底には、建造物の一部や、建設時に伐採されたであろう大量の切り株が姿を現し、ダム湖最奥部には、設楽の火山活動の終末期、大地のひび割れに染み込んだ溶岩が急速に冷えた層状の硬い岩、岩脈(鳳来湖第十岩脈)もその全貌を見せていた。その延びる方向は大地に加わった大きな力の方向を示し、日本列島の成り立ちの謎を解く鍵となるという。
清らかな流れが復活した鳳来湖第十岩脈周辺の河原に、額から直線的に伸びる鼻、顎を張り凛としてたくましい、奈良・興福寺仏頭を彷彿とさせる大きな横顔が、台風一過の青空を見つめていた。

鳳来湖顔1.jpg

そこから、わずかに下流、水がダム湖を満たしていれば、その吃水の辺りに、あたかも発見当時はイースター島の石造彫刻・モアイもこうであったかのように、倒れた横顔の小さく円な瞳は、ダム建設時の削岩機のドリル痕にも見え、悲しさをたたえていた。

鳳来湖顔2.jpg

ダム堤頂に戻ると、その横の崖の金網越しに正面を向いた顔を発見。この顔は、牢に押し込められたかのようにも見えた。
はからずも二時間足らずで、三つの顔に遭遇した。出会いはいつも前触れなくやってくる。

鳳来湖顔3.jpg

以来、道を歩くたびに顔が
気になってしかたがない。
この現象はこれまでも様々に紹介されているが
私も気まぐれにその仲間入りと
最近は、その都度、写真に残すようにしている。

顔 船板.jpg

豊橋市の前芝海岸で拾った船板。
板の朽ち方が気に入って
花を生けるときにでも使おうかと
持ち帰ったもの。



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