陶磁美術館 茶会とワークショップ [アート]

陶磁美術館での「愛知ノート」も残すところ
2週間となった
2月28日には茶会
3月1日にはワークショップ

茶会は会期が始まってからの告知となり
参加者が集まるか心配したが
蓋をあけてみれば
5回の入れ替えが
飛び入りも含めて8回となり
閉館間近まで有意義な会話で
1日を終えることができた

陶磁 茶会 .jpg

花入の椿は染めた土を採取した
渥美の近辺に自生する藪椿を
茶会の朝
摘んで出かけた

明けて1日は
土で描くワークショップ
朝からあいにくの雨
昨日の茶会は雨でもよかったのに
私はやはり雨男かと思ったが
不思議不思議
土を採取している間だけ
雨がやんでくれた
美術館の進入路の斜面に
参加者20名が一列にならび
土を採取

土採取.JPG

会場に戻り
作品と絵の具について少し解説

会場説明.JPG

採ってきた土に木工用ボンドを混ぜ
絵の具を作る

絵具作り.JPG

完成した絵の具
一列に並べると色の違いが分かる

絵の具.JPG

採取した地層の順に一斉に
ペインティングの開始

制作1.JPG制作2.JPG

完成

完成.JPG

乾性油で練れば油絵となり
膠で練れば日本画や書となること

絵の具というものは
画材屋さんで買うだけでなく
気がつけば周辺にあるあらゆるものが
色彩を持ち
美術の素材になること

そして、自然というものは
本当に美しいものだということが
すこしでも体験していただけたのなら
少しは意義のある
ワークショップだったと
思えます

それとは別の話
遅れていた展覧会の図録が完成
それを見て
物故作家や
古い記録写真を撮影した写真家を除けば
私がもっとも年寄りだと知り
愕然とした

冗談では「老働者」と
自らを紹介しているが
現実にこのように他から知らされ
いささか寂しいような
若い人たちの間に入れていただき
感謝すればいいのか
年寄りたちよ
もっと頑張ろうよと
いえばよいのか…

ほんの少しだけ考えさせられた



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茶会とワークショップ [アート]

1月25日(日)
陶磁美術館での
糸魚川淳二氏の講演会
「東海湖」のルーツをさぐる
-陶土(つち)はいつどこで出来たのか-
を聞く。

その後
三代山田常山の急須を再度見る。
やはりいい。
過去、陶磁美術館で開催された
煎茶陶芸の美と伝統の
図録も入手できたが
図版では伝わらない。

あのサイズと質感が重要なのだ。
やはり、実物を見なくては
大事なことは伝わらない。

急須.jpg

最近のバーチャルリアリティの発達で
仮想現実の中で全てが理解できるかのような
錯覚が横行している。
しかし、
図版では伝わらないことだけが
実は、伝えたいことなのだ。

それは現代美術でも同じだ
言葉で表現できることを
ただ説明のため存在する作品が横行しているが
コンセプトは制作することのみでしか
伝えることができない
それが、表現することの意味なのだ。



愛知県陶磁美術館での
茶会とワークショップの
日程が決定した。

陶磁展示躙り口.jpg

茶会
2月28日(土)午後1時30分~

出品している
土染めの茶室で
茶会を開きます。
使用する茶碗も私の作ったものを使い
私も一緒にいただきます。
参加費無料

陶磁展示平面猿投.jpg

ワークショップ「土で描く」
3月1日(日)午後1時30分~4時30分
愛知県陶磁美術館 陶芸館

美術館近くの林で土を採取し
絵の具を作り
私と同じ方法で
全員で大きな作品を共同制作する。
参加費:240円

いずれも事前申込制で
応募多数の場合は抽選で決定です。
定員がとても少ないので
あらかじめ、ごめんなさい。

ご応募、詳細は




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忙しい週末 [アート]

17日は
四季毎に旧鳳来町湯谷温泉近くの
私のアトリエで開催している
野草料理の会の試食会。

野草を摘みながら
アトリエに向かう。
多米峠近くの林で平茸を採取していると
突然、隣の大木が倒壊
慌てて道路まで逃げると
道路の片側が倒木で封鎖されている。
直ぐに渋滞が始まる。
行き掛かり上、110番し、
しばらく交通整理。

今日の収穫は春の七草は予定通りだが
真冬だというのに
平茸、榎茸、木耳と三種類の茸。
特に、平茸は危険満載な上、大豊作。

昼近くにアトリエ到着。
さっそく試食会。
とは言っても、今日は来週の本番のための試食。
採ったばかりの雑草を湯通し、
正月の残りの餅を囲炉裏で焼くだけ。
しかし、人はそれだけで
充分に幸せになれる。

帰りがけに
豊川市桜ヶ丘ミュージアムで開催されている
「豊穣なるものー現代美術in豊川」を見る。
幸せにもなれないし、豊穣でもないが
旧クリーニング店の古民家(長屋)の
インスタレーションと
旧豊川信用金庫の古い金庫の扉には
存在感を感じた。
(残念ながら金庫の扉は作品ではない)

明けて18日。
マフラーをミュージアムに落とし
受け取りに出かける。
最近、歩くことが楽しく
飯田線で出かける。
列車の時間合わせで
豊橋駅近くの老舗画廊喫茶へ
ライカマニアの素人カメラマンの作品を
サラリと見て
9時57分の飯田線に乗る。

土産物店が立ち並ぶ表参道を抜け
総門から初詣客でまだ賑わう境内を歩く。
裏門から海軍工廠の慰霊塔
そして稲荷公園を対角に横切り
茶室の木立を歩けば
ミュージアムは目の前。

歩かなければ
おそらく一生通ることのないルート。

がらではないが
小田和正の

あの日 あの時 あの場所で
君に会えなかったら
僕等は いつまでも
見知らぬ二人のまま… である

マフラーを受け取ると
そこに、美術評論のS氏が
しばらく展覧会について意見交換。
そこで、豊橋のギャラリーサンセリテでも
現代美術展を開催しているとのこと。
そういえば、私の作品も展示しているはず
と思い出した。

帰りによることにする。
その前に床屋を予約。
一時間後でお願いする。
同じ道を帰り、飯田線、渥美線を乗り継いで
柳生橋近くの行きつけの床屋へ。

そこから、再び歩いてサンセリテへ
入ってみると
私の作品は38年前の
東京での初個展の作品。

味岡松岡.jpg
全体.jpg

回りに飾ってある、若い作家たちが
生まれる前の仕事だ。
長く歩いてきたものだ。

見ている間に
岡崎市美術博物館で18日が最終日の
「そこに在るということー歴史・美術にみる存在の印ー」展が
面白いとのこと
今日はこういう日なのだと
市内循環バスで豊橋駅へ
名鉄で東岡崎、再びバスで30分の
岡崎市美術博物館へ
乗客は私一人。
来館者が激減と聞いていたが
さもあらん。

運転手と私だけの長い二人旅
吹きさらしのバス停に
一人寂しく降りる。
次はきっと車でくるだろう。
階段を上り、再び下って
チケットを買う。

殆どが収蔵作品だが
展示構成が秀逸なのだろう、
縄文時代からマン・レイ、マルセル・デュシャンまで
面白かった。

単独美術館ではないゆえの
学芸員の悩みはあるだろうが
美術博物館であるからこその
収蔵品を組み立てての展示構成は
学芸員の力量が感じられる。
終わってしまったのがざんねんだが
好企画である。

それにしても
地方、それも美術博物館なのに
ダダやシュルレアリスムの世界的な作家の作品が
何故、ここにあるのだろう…
その目的や意図は…
一つの疑問は残った…

帰りもバスと電車で帰るつもりだったが
会場でAちゃんに偶然出会った。
送りましょうかと言われ
帰りは
楽をしてしまった。ありがとう。
おかげで「笑点」にも間に合った。

それにしても
よくぞ、回ったものだ。
しかし、無理は少しもしていない。
車になれてしまうとなかなか
こんな一日は体験出来ないだろう。

「忙しい週末」のタイトルで書き出したが
偶然にまかせたまま
少しも忙しくはなく
実にゆったりした週末だった。


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